NPOキャンパーの活動について

 私たちは、キャンプを通じ習得した野外調理技術を活かし、炊出し活動を行うことにより被災者の精神的ケアを行うと共に、被災者の復興支援を目的として、各種活動を行っています。

 今回の大震災に際しては、宮城県石巻市社会福祉協議会より正式な要請を受け、宮城県石巻市にて炊き出し活動を開始いたしました。また、現地でのニーズを調査し、行政、社協、ボランティアセンター等の関係機関と調整を行いながら、炊き出し以外にも次のような活動を行っています。

  • 現地被災者への炊き出し指導(被災者から要請を受け、実施しています)
  • 炊き出しボランティアへの活動支援(食材提供、各種相談受付等)
  • 泥だし片付けボランティアバス運行支援(募集・現地調整・保険等)
  • テント村運営(ボランティア向け無料宿泊テント貸出・設営場所手配)
  • 重機隊運行支援(重機1台:ダンプ3台を1チームとし、現地に派遣します)
  • 移動できる簡易仮設住宅導入支援(米国FEMAトレーラー導入・設置・運用) ホワイトタウンプロジェクト

 NPOキャンパーは下記の3段階の活動を想定し準備してきました。

初期 おにぎりや菓子パンに飽き、温かな物を食べたい → 緊急炊き出し
中期 家の片付け等に専念して貰うため、長期間食事を提供する
長期 ホワイトタウン構築 → 仮設住宅入居

 ところが、今回の大震災ではあまりにも規模が大きすぎたために、初期から中期までの活動がとても長く必要な状態になっています。
 各ボランティアが分散し、高齢者の多い地域では家の片付けが進まずに、避難所から自宅へ戻れない方がたくさんいます。
 そこで今回中期活動として企画したのが被災地に負担を掛けない、完結型泥だしボランティアバスの運行であり、片付けを効率よく行うための重機隊結成であり、ボランティア支援でのテント村運営でした。

 さらに、平日も稼働出来るキャンパー重機隊を石巻市の雇用促進の為に編成し、現在キャンパー重機隊は4tユニック1台、CAT超小旋回ミニ油圧ショベル3台、4tダンプ7台と成りました。
 キャンパー重機隊は地元建設業者様に無償で長期貸出を行います。石巻市環境課では、市内外建設業界に対し復興のため重機運用を有償にて委託しており、キャンパーより無償提供された重機の金額も含め環境課様よりお支払い頂けるご了解も頂いております。石巻市地元建設業者様におかれましては、無償供与での余剰金を利用し一人でも多くの方を雇用頂き、ご協力頂けます事を御願い申し上げます。本趣旨にご賛同頂ける建設業者様は石巻市社会福祉協議会阿部様にご連絡を頂ければ幸いです。

 そして、津波被害により家を無くされた多くの人たちは、仮設住宅などへの移転・入居が新たな生活のスタートになります。そのような被災者の方々に対し、私達が出来る最も得意な事は、トレーラーやキャンピングカーを活用した簡易仮設住宅(ホワイトタウン)を構築する事です。仮設住宅が完成するまでの短期間ですがプライベートが確保できる空間を提供することにより、被災復興のお手伝いをする事だと考えています。
 そのために、RV協会やRVメーカーなどへの協力要請、米国FAMAトレーラーの緊急輸入に向けた取り組み、ホワイトタウン設置場所の選定、行政や関係機関への説明や協力要請などの活動を行っています。

※仮設住宅が完成し、不要と成った簡易仮設住宅はキャンパーが責任を持って撤去させて頂きます。



(C) NPO Camper