ホワイトタウンプロジェクト

被災地での活用

ステップ1(災害時は被災地に迅速に移動し、家族単位で過ごす避難所群を構築する)

 被災地では仮設住宅の建設場所を見つけることが難航し、仮設住宅建設に時間がかかります。これにより1ヶ月~6ヶ月程度、段ボールで仕切られただけのプライバシーの無い避難所生活が続きます。この事は夜泣きをする小さなお子さんを持つ家族、避難所から朝早く仕事に出かける家族等、避難所内での生活リズムが違うご家族などは、同室の方々への気遣い等もあり特に不便な生活と成ります。
 キャンピングトレーラーは、移動できる避難所として駐車できるスペースを確保するだけで、仮設住宅が建設されるまでの短い間、家族単位で過ごす避難所群を迅速に構築することが出来ます。

 2005年8月末、アメリカ合衆国南東部を襲った大型のハリケーンカトリーナの被災地では、米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)トレーラー群は仮設住宅として構築されました。


ステップ2(生活リズムを取り戻すための段階的自立支援)

 避難所生活が長期化すると、食事も用意された、自活とはほど遠い避難所での団体生活リズムに馴れてしまい、避難所から仮設住宅に移動した場合の、生活リズムへの順応に苦労される事が予想されます。そこで自己の生活リズムを取り戻すための、段階的自立支援としてキャンピングトレーラーを活用します。
 炊き出しに頼ることなく、車内調理スペースを利用し、自分たちの体が欲するものを調理することで、自然に栄養バランスも取れます。このためには食材の提供、調理用燃料の配布等のサポート体制が必要となります。




平時の活用方法

有料バンガロー

 行政が保有するキャンプ場等でバンガローとして一般宿泊者に利用して頂きます。 利用者にはホワイトタウン仕様宿泊設備であることを広報し、パンフレット等で防災意識の向上啓蒙活動と募金活動も行います。そして、このWTPトレに有料宿泊される方には、このトレの果たす役割を説明するパンフレットを渡し宿泊する事で次の災害に備えた活動にカンパしている事を説明し日頃の防災に対する啓蒙活動等にも役立てて欲しいと思っています。

 たとえば、自治会単位でサマーキャンプを行い自炊(炊き出し)、宿泊(避難所生活)を疑似体験する事等にも利用できます。

 利用料金の一部をいつでも移動できるための車両整備費としてプールし、定期的なメンテナンス等を行い、古くなった車両入れ替え費用としても活用します。


地域の防災コンテナー

 防災コンテナーとして地域の災害時用品を備蓄し、校庭、自治会所有の空き地等に設置します。年数回実施される地域の防災イベント等の会場に移動し、炊き出し訓練、防災啓蒙活動に利用します。災害出動時は、車内備蓄品は義捐物資として被災地に提供し、からになった車両は避難所として活用します。

 長期間定置されるバンガローに比べ、年数回移動する方が車両への負担も少なく、防災イベントへの参加そのものがメンテナンスと成ります。